12月のおすすめ本

 「サンタクロースっているんでしょうか?」 

ニューヨーク・サン新聞:社説 

東 逸子:絵 中村 妙子:訳/偕成社 

 

誰でも「サンタクロースっているんでしょうか?」と聞かれて困った事が1度はあるのではないでしょうか。今から120年以上前、8歳の少女の投書に答える形で掲載された「社説」。訳されて本になり、長く愛されて続けています。 

「クリスマスのものがたり」 

フェリクス・ホフマン:作 

生野 幸吉:訳/福音館書店 

 

  クリスマスの本はたくさんありますが、聖書をもとに忠実に書かれた生誕物語絵本です。画家・美術教師をしていたホフマンが戦中、我が子のために描いた「ねむりひめ」「おおかみと七ひきのこやぎ」などはその後、世界中に出版されています。この「クリスマスのものがたり」は日本の出版社からの依頼により出版されました。ぜひ、手にとってみて下さい。 

「ロバのおうじ」グリム童話より 

M.ジーン・クレイグ:再話 

バーバラ・クーニー:絵 

もき かずこ:訳/ほるぷ出版 

 

王様とおきさき様の間に生まれたロバの姿をした王子は、その姿のため、両親に振り向いてもらえず、寂しく辛い気持ちを持っていましたが、いつしかリュートを奏でる心優しい青年に成長しました。 

誰に認められなくても、真心でがんばって道を拓いていくロバの王子。いかにもグリム童話で、残酷で悲しく、美しいお話です。クーニーの絵に癒されます。 

「ねぼすけスーザのセーター」

広野 多珂子:作 / 福音館書店 

 

村の人に頼まれてまちにおつかいに行った時に、お店にかざられている赤いセーターを見つけたスーザ。おつかいが終わってから店に戻ると、ほしいと思ったあのセーターはもう売り切れていました。 

はたしてスーザは、お気に入りのセーターを手に入れることができるでしょうか。心温まるお話です。この季節に読んだ人はセーターが欲しくなるかもしれません。