8月ご紹介分

「ママはかいぞく」

カリーヌ・シュリュグ:文 レミ・サイヤール:絵

やまもとともこ:訳/光文社

 

「ぼくのママはかいぞくなんだふねのなまえは『カニなんてへっちゃらごう』 

 もうなんかげつもまえからたからのしまめざしてかいぞくなかまとたびをしている」

実はこのお話の裏に、もう一つのお話が隠されています。主人公のママは日々、宝の島をめざして仲間と航海に出かけ、帰ると具合悪そうにグッタリしています。日に日に元気がなくなり食欲も落ちますが、宝の島を見つけたときから元気を取り戻します。裏のストーリーに気が付くと、大人の心にこそ感動が…。

 「プラスチック星にはなりたくない」

ニール・レイトン:作・絵 いわじょうよしひと:訳 /ひさかたチャイルド

 

世界が注目しているプラスチックごみのことがよくわかる、低学年から読める環境問題の絵本です。

プラスチック製品はどうやってできたの? どうして増えたの? 何がいけないの? とても便利だけど自然環境を汚染しているプラスチックを興味深く紹介。今、私たちが何をしたらいいかを考えていきます。美しい自然や生き物が大好きな子どもたちにおくる絵本です。

 「あまがえるのかくれんぼ」

たてのひろし:作 かわしまはるこ:絵/世界文化社

 

生物画家のかわしまはるこさんの絵がとても美しい絵本です。小さな愛しいかえるたちの成長物語です。

かえる好きにはたまりません。

 

 「プラスチックのうみ」

ミシェル・ロード:文 ジュリア・ブラットマン:絵 川上拓土:訳/小学館

 

プラスチックごみの海洋汚染を考える本です。海はきれいなように見えますが、実は人間が使った分解不

可能なプラスチックでいっぱいになっています。2050年には海のプラスチックごみの重さが、海に住む魚の重さより重くなるとまで言われています。

今、私たちに何ができるか、考えていきます。

 「ハチドリのひとしずく いま、私にできること」

監修:辻信一/光文社

 

 森が火事になりました。火を消すためにハチドリが一滴づつ水を運びます。森から逃げ出した動物たちは、「そんなことをして何になるのだ」と笑いました。ハチドリはこう答えました。「私は、私にできることをしているだけ」。

 あなたは、この物語をどう感じますか。

「私のすることは、大海のたった一滴にすぎません。ですが、もしこれをするのをやめたら、確実に一滴が減るのです」(マザーテレサ)

 

 「まほうのおまめ だいずのたび」

松本春野:文・絵 辰巳芳子:監修 / 文藝春秋

 

 おばあちゃんがくれた「まほうのおまめ」。

 食べられるし植えられる。枝豆から変身して、とうふ、なっとう、みそ、しょうゆに…。

 料理家・辰巳芳子さんの“幼い子どもにも大豆のことを楽しく知ってほしい”という願いから生まれた絵本です。

 作者の松本春野さんは、絵本作家いわさきちひろさんのお孫さんです。優しいタッチの絵が素敵な本です。

 

 「おおきな おおきな 木みたいに」

ブリッタ・テッケントラップ:作・絵

木坂 涼:訳/ひさかたチャイルド

 

心の中に育つ優しい気持ちを一本の木で描きます。「穴」の仕掛けで友達に対する「思いやり」や「わがまま」を表現する仕掛け絵本です。やがて木の幹は友達とおおきな輪を作れるほど太く成長します。子ども

の心の揺れに寄り添ってくれる絵本です。

 

 「てとてとてとて」

浜田桂子:作/福音館書店

 

 手は毎日いろいろなことをしています。ご飯を食べたり、ボタンをはめたり、鉄棒にぶら下がったり、手で話すことも出来ます。そして、悲しい時や不安な時には手を握ってもらうと心が落ち着きます。

 手で遊ぶ世界から手が持っている心の世界までを描いた科学絵本です。お母さんと手を握って読んでください。